2017年 09月 15日 ( 1 )

久々に
どっぷり万葉のお話をして
たっぷり万葉の歌を
2時間歌ってきました。

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2000年の11月に詠い始めた
万葉ライブ&トーク
今日が493回目でした。

ピアノ
琵琶
バイオリン
いろんな方とご縁をいただいて
コンサートも楽しんでいますが

今回は
トークとアカペラ万葉♪

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2時間たっぷり
万葉時代の「男女」をテーマに
お話&歌いましたよ~。

同じ「君が行く~」から始まる
2首。
どちらも、愛する人が
長い旅路に出て行く時の歌

一方は 遣新羅使人として船出する夫に対し、
『君が行く 海辺の宿に霧たたば
吾が立ち嘆く 息と知りませ』(3580番歌)

(あなたが行く海辺の宿で霧が立ったなら
それは、あなたを思って嘆いている私の息なのです)

自分の吐く嘆きの息で せめて夫を包み込もうと。

もう一人は狭野茅上娘子(さののちがみおとめ)
愛する中臣宅守(なかとみのやかもり)が
流罪で福井県に配流されてしまいます。
『君が行く 道の長手を 繰(く)り畳ね
焼き滅ぼさむ 天の火もがも』(3724番歌)

(あなたが行く 長い道のりを繰糸のように
手繰り寄せ、折りたたんで一気に焼き滅ぼしてしまう
天からの炎を手に入れたいものだわ!)

すさまじい情熱で やけどしてしまいそうな
熱い恋。

万葉時代も
人の数・歌の数だけ 恋模様があります。
遣新羅使人の夫は
「あの娘の嘆きの霧の息に 
飽きるほど抱かれていたい~」と応え

中臣宅守さんは
「塵泥(ちりひじ)のようにつまらない自分なのに
こんなに慕ってくれているあの娘が恋しくてならない」
と、とるに足らない自分と小さく歌いつつ(笑)も、
娘子(おとめ)さんへの愛を誠実に歌います。

対照的な男女のペア
どちらがお好きですかと
会場の方々にお聞きすると
「遣新羅使人ペア」のほうが
若干人気が高かったです。

どちらも
相手を大切に思う心に
溢れています。

そのあとは
*一張羅をきて秋野にでかける
紳士淑女たち
*雨が降らないかな~それを口実に
あの子の家に入れてもらえるのに
*連倉山(なみくらやま)に雲がかかったわ
雨になる前にお帰りになってね~あなた。と歌う新妻
*年若い男性からの求婚を 余裕でかわす熟女
などなど、いろんな恋模様を織り交ぜて

最後は やはりこの歌で
『難波人(なにわひと)葦火(あしひ)焚く屋の
煤(す)してあれど
己妻(おのがつま)こそ 常めずらしき』(2615番歌)

(難波の人が名産の葦を長年焚いてきた部屋の屋根のように
すこ~し すすけてきたけれど
やっぱり うちの母ちゃんは いついつまで 可愛いやつだよ)
上の句で落とした分だけ
下の句の深く暖かい愛情が心に響きます。

万葉を歌った後は
いつも 心がまあるくなって
自然と笑顔がこぼれます。 

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日頃、子供たちにはあまり歌わない
男女の恋
思春期の高学年さんたちには
そろそろ教えてあげてもいいなあと
思いつつ
家路につきました。


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by kokugomirai | 2017-09-15 23:42 | 万葉ライブ&トーク | Comments(0)