2017年 11月 04日
万葉人に戻る時間
今宵 美しい満月です。
中秋の名月から
はや、ひと月たったのですね。
お月さまに優しく見守られながら
今月も、万葉ライブ&トークを
したためています。
2000年の11月に
ささやかに始めて
まるっと、17年。
家じゅう寝静まった中で
こころゆくまで
万葉集を 紐解くひととき。
待ちにまった紅葉の季節の始まりですね。
万葉時代には
「もみつ」(=紅葉する)という動詞がありました。
その名詞形が「もみぢ」。
『もみじする 時になるらし
月人の 楓(かつら)の枝の色づく見れば』
(万葉集2202番歌 詠み人知らず)
月の中にある楓(かつら)の木が色づいたから、
地球も「もみじ・する」季節になったよ〜と万葉人。
今夜のお月様が こ~んなに美しいのは
月の中の楓【とかいて(桂:かつら)のこと】が
すっかり色づいたからだそうです。
一説では、金木犀とも言われています。
な・る・ほ・ど。
映画も、DVDも、もちろんネットもない時代、
万葉人にとって、綾羅錦繍(りょうらきんしゅう)をまとう
秋の山々は、
なによりもの エンターテインメント。
大好きなあの人と
気の合う友人と
馬を並べて
お花見に繰り出したことでしょう。
『秋野には 今こそ 行かめ
もののふの 男女(おとこ・おみな)の
花におい 見に!』
(万葉集 4317番歌 大伴家持)
さあ、待ちに待った秋がやってきたよ。
一張羅を身に纏った 紳士淑女たちと
野山の花々の競演を 見に行こうよ!
日本が金襴緞子を纏う秋。万葉ライブでお待ちしています。...
神戸:11月5日(日)10:00-12:00(弓弦羽神社)
岡山:11月18日(土)15:00-17:00(岡山禁酒会館)
(2000縁:ご予約は不要です。お気軽にお越しくださいね)
万葉ライブ~オリエント美術館にて~
https://www.youtube.com/watch?v=IdjhRXYjOog